お蕎麦の食べ方の一つ「天ざる」
この食べ方が生まれたといわれるお店が東京にあるのはご存知でしょうか?
室町砂場では生まれたままの姿の天ざるを楽しむことができます。
まとめ
天ざるの元祖と発祥
元祖:室町砂場三代目とその弟
発祥:室町砂場
暑い夏でも天ぷらそばを食べやすくするために生まれたメニュー
あたたかいお蕎麦の上に天ぷらがトッピングされている、いわゆる「天ぷらそば」は古くから皆に食べられてきたメニューですので、その発祥を追う事はできませんでした。
この室町砂場で生まれたといわれる天そばは、冷たい蕎麦を温かい汁につけて食べる、つけ麺タイプのメニューのことです。
天ぷらがトッピングされて食べるのがこの店発祥ということですね。
天ざる 天もりは当店発祥。天ぷらそばを、暑い夏でも食べやすくと冷たいセイロでのつけ麺スタイルにしたのが始まりです。
出典:室町砂場 メニュー
室町砂場のメニューにも発祥の店としてのアピールがしっかりと書かれておりました。
出典:室町砂場公式HP
公式HPにもしっかりと記載有り。
メニューを生み出した「元祖」は室町砂場の三代目とその弟です
天そばを生み出した人を調べてみましたが、三代目とその弟ということはわかりましたが、名前までは到達できず。
創業明治二年(1869)、「室町砂場」四代目村松良一氏の夫人、洋子さんによれば、真夏でも天麩羅蕎麦を食べたいという要望に応えるために昭和二三年(1948)か二四年に同店で誕生したという。
「今はクーラーが効いているので夏でも温かい蕎麦を召し上がる方がいらっしゃいますけど、昔はほとんどいらっしゃいません。そこで三代目と弟さん(後に赤坂店を出店)が、いかに夏場に天麩羅蕎麦を出すかを考えたんですね」
出典:あのメニューが生まれた店 菊地武顕 平凡社
室町砂場は明治から続く老舗ですが、天そばが生まれたのは昭和20年代ですので新しいメニューですね。
元祖は室町砂場の三代目とその弟さんであることが確定しました。
室町砂場の「もり」と「ざる」の区別は少し特殊なのでご注意を。
室町砂場にて元祖天ざるを楽しもうとすると、メニューをみて気になる文字があると思います。
それは、「天もり」の文字。
一般的なもりとざるの違いは、
- 海苔がかけてある ⇒ ざるそば
- わさびがついている ⇒ ざるそば
となっていることが多く、そしてざるのほうが高額です。
せっかく食べるのであれば室町砂場でももりとザルの違いを知ってから食べたいと思い、お店の人に聞いてみると、、、、
室町砂場では、使っている粉の違いだけとのことでした。
ざる ⇒ 更科粉
もり ⇒ 一番粉および挽ぐるみ等使用
とのことです。
ちょっと他のお店とは分け方が異なるので注意しておきましょう。
小柱の歯ごたえ残る天ぷらが絶品。蕎麦の量が少ないので一瞬で食べ終わってしまった。
元祖天そばを食べてみての感想は。「上品なお料理ですね」となります。
まず、天麩羅。
汁の中に最初からつけられているスタイルなのですが、その汁を吸っても失われない具材の歯ごたえが素晴らしい。
特に小柱は良い食感でとてもおいしかったです。
天ぷら自体が上品。
そして、次は「量」
蕎麦はイメージ3口で食べ終わりました。食事だけで利用した場合正直全然足りないと思います。
私は友人たちと蕎麦屋のみをした上でのシメの蕎麦だったのですが、それでももっと食べたかったと不満が残りました。
この量、正に上品。
食事利用の際にはご注意を。
元祖・発祥の店めぐりは本当に楽しいです。
また一つ慣れ親しんだ食べ物の「生まれたままの姿」を堪能することができました。すこーーーし今の姿とは異なる発祥の店での天ざるは商売人のアイデアが生んだ夏に天ぷらそばを食べさすためのアイデアメニューです。