日本全国に普及している「ハヤシライス」の元祖・発祥のお店が東京にあるのはご存知でしたでしょうか?
ハヤシライスの元祖には諸説ある様ですが、その中の一つはなんと本屋さんの中のカフェで食べることが出来ます。
東京・日本橋にあるMaruzen Cafe(マルゼン カフェ) 日本橋にて、最古のハヤシライスを楽しんでみてください。
ハヤシライスは早矢仕ライスだった?名称は丸善の創業者の名前からとった説がある。
ハヤシライスを生み出したのは、丸善の創業者である早矢仕有的(はやしゆうてき)三だといわれています。(諸説有り)
現在では、「ハヤシライス」という名称が一般的ですが、ハヤシライスが生まれたときには、この早矢仕有的さんの名前から文字をとり、早矢仕ライスという名称だったようです。
ハヤシライスを生み出したのは、丸善の創業者・早矢仕有的(はやしゆうてき)と言われています。丸善の百年史には、「幕末か明治の初年のことだろう。友人が訪問すると、有的は有り合わせの肉類や野菜類をゴッタ煮にして、飯を添えて饗応するのが常であった。そこから人々はこの料理をハヤシライスといい、ついにはレストランのメニューにまで書かれるようになった」
出典:Maruzen Cafe 日本橋店掲示物より
恐ろしい人物ですね、早矢仕有的さん。丸善という今も残る会社を営みながら自宅では友人にオリジナル料理をふるまう。。。スペックが違いすぎます。
このような傑物が生み出した料理が早矢仕ライス = ハヤシライスという事です。
ただし、名前からとった説だけではなくHashed Riceから名付けた説もあり
実は調べれば調べるほど混乱を極めている「ハヤシライスの発祥」ですが、
ハヤシライスの元祖=早矢仕有的(はやしゆうてき)説の中でも由来については諸説あります。
『食道楽』1939年6月号からの引用(画像:近代食文化研究会)
雑誌『食道楽』1939(昭和14)年6月号に、早矢仕有的の親戚である神戸の大塚書廊(しょろう)主人からの投書が紹介されていました(佐藤紅霞〈さとうこうか〉「正直聖天(せいてん)さん」)しかしその投書には、発明者は早矢仕有的としながらも、その名前は「ハツシドライスからもぢつたものとも思はれます」
早矢仕有的の親戚の投書内には「ハツシドライスからもぢつたもの」との記載があり、
早矢仕有的の名前から名付けたわけでは無い主張を見て取ることができるのです。
名前から名付けた説も、ハツシドライス説も確定的な証拠ではないため、上記の画像を元にハツシドライス説が正しいとすることも難しいというのが現在の状況。
一体本当はどちらなのか?そんなことを夢想しながら食べるのも楽しいですね。
補足しておくと、ハヤシライスの元祖は上野精養軒という説も有ります。
元祖・発祥グルメを食べ歩いていると、メニューが誕生したお店が確実視されているメニューと、諸説入り乱れているメニューとに分類されます。
ハヤシライスは後者となり、発祥のお店が正確には判別されていません。
大きく分けると現在ハヤシライスの発祥元とされるのは、2つになります。それが、今回ご紹介している丸善説と上野精養軒説です。
ハヤシライスの元祖を名乗る「上野精養軒」の本店である「築地精養軒」で料理長を務めた鈴本敏雄氏が大正九年に発行した料理書、『仏蘭西料理献立書及調理法解説』に書かれている"hachis de bœuf à la Français"(ハッシュドビーフ・フランス風)の作り方は、薄切りにした牛肉とタマネギをバターで炒めて、ブランソースで煮込んだ料理とあり、これは現在のハッシュドビーフにかなり近い料理です。
出典:食べ物ちょっと雑学
近代食文化研究会の調べによると、
ハヤシライスの最古の記録は、浅草生まれ浅草育ちの作家・久保田万太郎が中学生の頃(1904~1906年)に食べたという証言です。ひょっとすると、ハヤシライスは浅草発祥なのかもしれません。
久保田万太郎は、ハヤシライスは「Hashed beef あるひは、Hashed-rice である」と回想しています
とありますので、もしかしたら浅草が発祥であることも否定はできない状況です。
この二つのほかにも、横浜にいた林さん説というのもあります。
これは、今となってはどれが本当なのか分からないのが現状です。
しかし、それで良いと個人的には思っていて、実際に自分で食べ歩いてみてこれらの説に答え(答えらしきもの)をだすのが、元祖・発祥の店を食べ歩く楽しみだったりします。
それぞれの主張をまとめるだけでも楽しいですからね。
Maruzen Cafe 日本橋では様々なタイプのハヤシライスが楽しめます。折角なので様々なタイプのハヤシライスを食べてみましょう。
ハヤシライスに入れる肉は何が正解なのか?私はこの問いに正しい答えを持ち合わせていません。
牛肉を入れて作る地域が多いようですが、地方によっては豚肉で作られたりもします。
この答えが、元祖・発祥のお店にてハヤシライスを食べたらわかるとおもっていたのですが、、、元々が「ありあわせの肉類」をゴッタ煮しているという事なので、そもそもの正解が無いという結論になってしまいました。
それを裏付けるかのようにMaruzen Cafe(マルゼン カフェ) 日本橋では様々なタイプのハヤシライスが用意されています。
ということで、Maruzen Cafe(マルゼン カフェ) 日本橋で食べる元祖ハヤシライスは、お好みの肉のハヤシライスを食べたらよいという結論に至りました。
そして、議論が収束するのでなく発散するのであれば、それに最大限に乗っていこうと思い、Maruzen Cafe(マルゼン カフェ) 日本橋では、豚肉と牛肉のハヤシライスと、ハヤシオムライスを食べてみました。
といっても、豚肉・牛肉のハヤシライスはワンプレートに二つの味がのっているタイプがメニューとして有りますので、ご安心ください。
↑元祖ハヤシライス。こんもりと盛られたご飯にたっぷりとルーがかかっていて、飽きることなく食べることが出来る。
↑画像の上部にあるのがビーフハヤシライス、下部に盛られているのがポークハヤシライス。
食べてみた感想は、、、ビーフもポークも美味しい。甲乙つけがたいので、ハヤシライスの肉はなにが一番の最適解なのか?という疑問を解決することは出来ませんでした。
個人的な好みは、Maruzen Cafe(マルゼン カフェ) 日本橋のハヤシライスでいうとまさかのポーク。
これは人によって異なると思うので、実際に食べてみて判断してみてください。
↑ハヤシオムライス こちらも美味しい。ふわふわの卵とハヤシライスのコラボがくちのなかで起きます。
また、ハヤシオムライスという子供が効いたらテンションが最高潮になるであろう、メニューも食べてみましたが、これはこれで最高に美味しいです。
ふわふわの卵としっかりとしたハヤシライスのルーが絶妙にマッチしてスプーンが止まりません。
大量のハヤシライスを食べたのですが、それでも飽きることなく食べ進めることができるのは、元祖・発祥のの実力でしょうか。
Maruzen Cafe(マルゼン カフェ) 日本橋では、最古かつおいしいハヤシライスを食べることが出来ます。
日本橋という場所もビジネスマンにとっては有難い立地ですので、東京出張のついでに楽しむことのできる元祖のグルメ探訪店だと思います。
ハヤシライスの名前は当初は考案者の名前からとって、早矢仕ライスだった!とは少しできすぎた話ですが、それでも実際に食べてみると「そうだったのではないか?」と思ってしまうのが楽しいところです。東京日本橋にて食事するときには候補に入れてみてはいかがでしょうか。