多くの人が食べたことがあるであろう「みたらし団子」
このメニューが生まれたお店と言われている場所の一つに、京都府京都市にある加茂みたらし茶屋があります。
元祖・発祥の店を食べ歩く身としては、しっかりと甘味の定番となっているみたらし団子の歴史と共に生まれた姿のみたらし団子を堪能してきました。
まとめ
元祖:不明
発祥:加茂みたらし茶屋
みたらし団子の元祖を味わいたいのであれば、京都の下鴨神社を訪れるべし
元祖・発祥のみたらし団子を楽しむためにはお店である加茂みたらし茶屋を訪れるだけではなく、下鴨神社も併せて散策しなければなりません。
みたらし団子の歴史とは切っても切れない関係にある神社だからです。
下鴨神社から始まっているみたらし団子への流れ
元々、下鴨神社では境内にある「御手洗池(みたらしいけ)」に湧き出す水泡を模して作られた団子が販売されていたようです。
平安時代から団子は作られていたようですが、以前はいわゆるみたらし団子の味付けなどされておらず、素朴な白団子でした。
この団子に味付けして販売したのが加茂みたらし茶屋の初代である中村弥三郎さん。
元々は神社の氏子だったようですが、修行の末に独立を果たし、当初は「亀屋粟義」の屋号で創業しました。
この時に白団子ではなく、生醤油で味付けをして販売し始めたのがみたらし団子のルーツと言えるかもしれません。
戦後になってから醤油に黒蜜で甘味、葛粉でとろみを加えたタレが開発され現在のみたらし団子の姿に徐々に進化を遂げています。
変わった形には訳がある!発祥の店のみたらし団子は固定的な形。
加茂みたらし茶屋のメニューを見ると甘味処としてしっかりと複数の品が用意されています。
しかし! 元祖・発祥メニューを食べ歩く身としてはみたらし団子しか目に入るはずがありません。
みたらし団子はお店で食べるタイプは3本、持ち帰りは5本で用意されているようです。
「みたらし」をオーダーすると以下のようなスタイルで提供されます。
しっかりと焼き上げられた団子にみたらしのタレがたっぷりかかっていることがわかります。
特徴的なのは、団子のスタイル。人串には計5個の団子が刺さっていますが、1つ目の団子だけが離れており、2~5個の団子は連なっています。
この団子の刺し方には諸説ありますが、
- 一番上の団子が頭、下4つの団子が四肢を表しており人型を模している。神前に供えた後に食べたからこの形となった説。
- 鎌倉時代に後醍醐天皇が行幸の際、下鴨神社の境内にある御手洗池(みたらしいけ)で水を掬おうとしたところ、1つ大きな泡がでたあとに続いて4つの泡がでてきた逸話を元にした説。
とあります。
個人的には、後醍醐天皇の説は出来すぎな気がしますので、「1」を支持しております。
素朴すぎる!素朴すぎるぞ元祖・発祥のみたらし団子!
実際に、元祖・発祥のみたらし団子を食べてみると・・・素朴すぎる味わい!
普段食べている団子と比べると、、、餅はゴツゴツとした食感が残り、タレは甘さがほぼ無いです。
これが、これが生まれた姿の「みたらし団子」
「甘味(あまみ)」は本当に貴重だったのだなと痛感せざる得ない味わいをこの団子を食べることによって体感できてしまいます。
おいしいかどうか聞かれるとかなり好みがわかれると思いますが、昔はこういった食べ物でも「甘味」だったのだなと歴史を感じることができるメニューです。
素朴すぎる味わいを楽しむのがこの元祖・発祥のみたらし団子:加茂みたらし茶屋の楽しみ方だと理解しました。
ぜひ、京都での歴史探訪のひとつにこの団子の歴史を辿ることが出来るお店も加えてみてください。おもしろいはず。です。